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先行お披露目会「漆黒の誘惑」開催レポート
日本専用限定車 「BMW X7 BLACK-α」

先行お披露目会「漆黒の誘惑」開催レポート

ブランド史上最大の体躯を誇るBMW X7。その全身をマットな質感のBMW Individual フローズン・ブラックで染め上げた、日本専用限定車“BLACK-α”のプレミア・イベント「漆黒の誘惑」が、BMWブランド・ストア『FREUDE by BMW』(東京・麻布台ヒルズ)にて開催されました。

BMW X7 M60i xDrive BLACK-αの専用インテリアを制作した名匠たちをゲストに招いて行われた、トークショーの模様をレポートいたします。

BMW X7 BLACK-α

BMW X7 BLACK-α

BMW X7 BLACK-α

培われたテクノロジーと妥協なき美意識を融合し、特別な一台を創るBMWの革新的な試み『BMWと日本の名匠プロジェクト』の第5弾として“漆黒の美”の世界を追求した、日本だけの特別なモデル。数々の特別装備を纏ったBMW X7 xDrive40d BLACK-α(限定90台)と、名匠の手作業に成る専用インテリア・パーツが備わったBMW X7 M60i xDrive BLACK-α(限定9台)がラインナップされる。

※BMW X7 M60i xDrive BLACK-αはご好評につき予約予定台数に達したため、現在はキャンセル待ちリクエストを受付中です。

 

> 限定モデルの詳細はこちら

> X7 M60i xDrive BLACK-αの開発ストーリーはこちら 

作りたかったのは、究極のブラック・エディション。

連休も明け、人々がふたたび動き出し始めた2025年5月8日(木)。『FREUDE by BMW』では、エントランス脇に停められた2台のBMW X7が訪れる人を迎え入れていました。そして空が宵闇に染まった夜7時、日本専用限定車“THE X7 BLACK-α”のプレミア・イベント「漆黒の誘惑」がスタート。

FREUDE by BMW

まずはこのモデルに企画立案の段階から携わったBMW Japan プロダクト・マネジャーの御舘康成が、今回の限定モデルのコンセプトを説明します。

BMW Japan プロダクト・マネジャー 御舘康成

「ドイツのクラフトマンシップ、その真髄が込められたBMWのクルマに日本が誇る伝統工芸という文化を融合させて、さらなる価値、さらなる美を追い求める。そのような思いから始まったのが『BMWと日本の名匠プロジェクト』です。この“BLACK-α”で5作目となります。

これまでは、たとえばエントランス横に展示している内の一台である“THE X7 NISHIKI LOUNGE”のようにカラフルで絢爛なクルマを多く制作してきました。ですが、今回は端的に言えば“究極のブラック・エディション”を作りたいと思ったのです」

 

そう切り出すと、世界最大のマーケットである中国では黒色塗装が通常設定されないことや、欧米においてもボディ・カラーにブラックが設定される場合は、パワフルさやスポーティさをアピールする場合に限られる、という点を述べながら、こう続けます。

「私は、この深い黒のなかに上質さやエレガンスを感じるというのは日本人独特の感性、美意識だと思っています。だからこそ、BMW Individual フローズン・ブラックに身を包んだこのX7 M60i xDriveの内に、我が国で黒にこだわり伝統工芸を追究されているお二方の技を用いてその魅力をさらに高めたいと思いました。今日はいろいろとお話を伺えるとのことで、たのしみです」

人と触れ合っているときが、最も自分らしい

一人目のゲストは、BMW X7 M60i xDrive BLACK-αのインテリア・トリムとセンター・コンソール・パネルへの加飾を担当した、漆芸家の服部一齋氏。実車を見るのは今日が初めてだという服部氏は、その感想を次のように語りました。

「自分の仕事場ではパーツだけで見ていたんですが、クルマに組み込まれたものを見て、綺麗だなと。自分の仕事を離れたところから改めて見て、“すごい綺麗だな”と思えたので、心からほっとしました。漆とピアノ・ブラック、両方の魅力が余さずに出ていて良かったなと感じています」

また、実際にクルマを見た他の登壇者からも「繊細な伝統芸能でありながら、デザインがモダンであることに驚いた」という感想のあった今回の意匠について、次のように解説してくれました。

漆芸家・服部一齋氏

「この『時つ風』は、普段から自分の作品に取り込んでいる意匠のひとつです。日本には風を表すたくさんの名前があるんですが、『時つ風』というのは“ちょうどいい時に吹く風”という意味なんです。伝統工芸をしていると、意匠について無病息災とか、そういうおめでたい意味が付随することが多いのですが、風というものにもこんな素晴らしい意味があるんだ、と感銘を受けまして。

先程も“本質の良さも守りながら、どう現代に着地させるべきか”というお話がありましたが、これまで誰も意匠化していなかったこの『時つ風』は、僕がデザインに落とし込んで、ここから素晴らしいものにしていこうと思ったんです」

さらに、今回のプロジェクトについて次のように振り返ってくれました。

「こういったことをさせていただくと、今度振り返った時にもっとそれが容易くできたり、違う仕事の時にも今回の経験が生かされてゆくんです。情報や知識を経験というものに変えてゆく、そういうきっかけの一台になれば良いなと。“続けてゆく”というところに初めて見える世界というものがあると思っていますので、今回のプロジェクトがその始まりであってほしいなと思っています」

予想もしなかった出会いが、やりがいに繋がる。

続いて二人目のゲストは、京都の繊維メーカー 川島織物セルコンの商品開発部チーフ・プロジェクト・マネジャーを務める礒卓氏。『BMWと日本の名匠プロジェクト』の4作目である “THE X7 NISHIKI LOUNGE”に続き、今回のBMW X7 M60i xDrive BLACK-αにおいてもフロア・マットを担当し、クルマのマットとしては異例となるウールを使用しての制作に挑んだ同社。今回のプロジェクトにあたっての経緯を次のように語ります。

京都の繊維メーカー 川島織物セルコンの商品開発部チーフ・プロジェクト・マネジャーを務める礒卓氏

「この『時つ風』は、普段から自分の作品に取り込んでいる意匠のひとつです。日本には風を表すたくさんの名前があるんですが、『時つ風』というのは“ちょうどいい時に吹く風”という意味なんです。伝統工芸をしていると、意匠について無病息災とか、そういうおめでたい意味が付随することが多いのですが、風というものにもこんな素晴らしい意味があるんだ、と感銘を受けまして。

先程も“本質の良さも守りながら、どう現代に着地させるべきか”というお話がありましたが、これまで誰も意匠化していなかったこの『時つ風』は、僕がデザインに落とし込んで、ここから素晴らしいものにしていこうと思ったんです」

また、制作においても感じるところ、得るものが多くあったと礒氏は語ります。

「我々が普段作っているものは、生活必需品というよりもいわゆる“贅沢品”です。ただ、こういう“贅沢品”がまったくなくなってしまうと、日々がすごく味気ないものになってしまうのではないかと、私は思います。弊社の社長が以前、「もし日本で着物の帯が最後の一本になったとしても、それを作る会社になろう」ということを言いました。そのような気概をもって、日々の仕事にあたっています。

今回フロア・マットを作ったのは、非常に若い職人たちです。ある意味、効率化された大量生産の物が多くなり、“本物”に触れることがなくなってきている昨今において、我々の繊維業界にどうやったら若い人が来てくれるのか、というのは普段からすごく考えているのですが、今回このようなテーマをいただいて、すごくやりがいをもって作れたと言っていました。こういう予想もしなかったような出会いがまた来たら、逃げるのではなくチャンスとして取り組もうと、そういう気持ちに若手の職人もなってくれたんじゃないかと、今回のプロジェクトを通じて思うことができました」

日本人の根源に触れる、妥協なきもの作り。

熱のこもったゲストたちの話を、プロダクト・マネジャーの御舘が受けます。

「服部さんも礒さんも“こういう機会を与えてくれて”とおっしゃっていただいたんですけれども、その実、我々の方がすごく驚いているんです。トリムに関して、コンセプトでは“ドイツと日本の融合”と言ってはいるものの、僕はきっと漆で一度ピアノ・ブラックを覆ってしまうのだろうと思っていたんです。しかし服部さんは、しっかりとピアノ・ブラックの美しく深い塗装面を活かしながら、その上に漆芸の技で印象的な紋様を作られた。これは他者の文化を尊重し、和を以てより良いものへと進化させるという日本人の美学そのものだなと感銘を受けました。

BMW X7 BLACK-α

フロア・マットについても、通常は用途を考えると化学繊維が最適です。しかし今回は自然素材にこだわりたかった。ただやはり強度的には弱くなってしまうなと最初は思っていたんです。ところが川島織物セルコン様が誇る技術を駆使していただいて、ウールでありながらも強さと防汚性、防火性能も備えることができた。自然のものは繊細な美しさの中に、芯の強さをもっているんだなと、そしてそれは技術によって鍛えることができるのだと今回学ばせていただきました。​

いずれも、自然の美を技術で鍛え日常を彩り愛でる日本人の美意識の本質、根源に触れられる。そのような作品をお作りいただけたと、感謝しております」

と、今回のプロジェクトを通じての発見とお二方への謝辞を述べながら、さらにこう続けます。

BMW X7 BLACK-α
BMW Japan プロダクト・マネジャー 御舘康成

「そして今日皆さんのお話を聞いて、ちょっとこのクルマの見方が改まりました。最初はフローズン・ブラックのボディとクリスタル・ライトの輝きとのコントラストがこのクルマのキャラクターと考えていました。ですが、外界からの光に染まらず、凛とした漆黒の内面から鋭い光を放つ。その姿が何か禅の世界観に近いような、自らの技に自信と誇りを持ちながら、それを妥協なく突き詰めていくお二方の姿とオーバーラップするように見えてきました」

そして最後に、昨今の自動車業界の潮流にも触れながらこう結びました。

「クルマの世界は、これからどんどん電動化とデジタル化が進んでいくと思われます。その流れの中で、我々BMWとしては“単なる工業製品”という枠を超えて、お客様の心を真に動かしていけるようなものを提供していきたいと考えています。そしてそれは今回のコラボレーションのように人の想いや作りこみの手がしっかりと入ったものだけが持つ“歓び”を提案し続けていきたい。そういう風に、改めて強く思うことができました」

終始和やかな雰囲気の中で行われたトークショー。終了後には参加者が実際に限定モデルに間近で見入ったり、フロア・マットに触れたりして“漆黒の美”の世界を体感したほか、併設の『CAFÉ & BAR B』にて、今回の限定モデルをイメージして用意されたスペシャル・メニューをはじめとしたフードやドリンクを愉しみながら、参加者同士で交流を深めていました。

BMW Japanでは、継続的に取り組みを進めている『BMWと日本の名匠プロジェクト』をはじめ、普段ご提供しているプロダクト・ラインナップにおいても、お客様の心を動かす『駆けぬける歓び』を届けてゆきます。

BMW X7 “BLACK-α”

BMW X7 “BLACK-α”

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