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名車は、いかにして生まれるか名車は、いかにして生まれるか

名車は、いかにして生まれるか

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二人の巨匠の邂逅:一人は、20世紀で最も影響を与えたカー・デザイナー。そしてもう一人は、BMWグループ全体のデザインを、新しく、魅力的な、しかし挑戦に満ちた時代へと導くリーダー。コモ湖畔で開催されたコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステで、私たちはジョルジェット・ジウジアーロ、そしてアドリアン・ファン・ホーイドンクにインタビューし、ジウジアーロがデザインした伝説的なBMW M1、BMWのデザイン言語の未来、そして現在直面しているデザインの課題について語っていただきました。

2022/10/11

ジウジアーロさん、ファン・ホーイドンクさん、まずはBMWデザインの過去、現在、未来について少しお話しいただけますか?

ジョルジェット・ジウジアーロ:ファン・ホーイドンクさんが未来、私が過去だよ(笑) 

では、過去と未来についてお聞きします。この素晴らしい景色の中で美しいBMW M1を見た感想はいかがですか?何といっても、BMW Mは今年50周年ですね。

ジウジアーロ:研究とデザインに人生を捧げてきた人間が、自分が本当に良い、意味のある仕事をしたかどうかやっと分かるのは、何十年も経ってからなんだ。それと、もっとこうすれば良かった、という点が分かるのもね。ここであのBMW M1を見て、驚いたよ。少し自惚れた話だけど、嬉しい驚きだった。あれはまだ存在意義のあるクルマだね。

アドリアン・ファン・ホーイドンク:BMW M1はとてもエキサイティングで、かつ複雑さがまったくないクルマだ。その上、コンパクトなスポーツカー。私はこの3つの要素が気に入っているんだ。そのおかげで、BMW M1は今も、そしてこれからも存在感を放つだろう。強い個性を持ったエキサイティングなクルマを生み出すには、物事を難しくする必要などない。それを示す、素晴らしい例だよ。

BMW M アドリアン・ファン・ホーイドンク ジョルジェット・ジウジアーロ デザイン コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ BMW M アドリアン・ファン・ホーイドンク ジョルジェット・ジウジアーロ デザイン コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ

BMW M1で、ドライブしませんか?

ファン・ホーイドンク:もちろん!BMW M1には、以前乗ったことがあってね。私のような背の高い人向きには作られていないけど、フィットするクルマではあったね。

ジウジアーロ:室内の広さのおかげで、ファン・ホーイドンクさんのような人でも十分乗ることのできるスポーツカーなんだ。だから、そんなに窮屈ってことはない。その意味では、かなり大人しめのスポーツカーだね。

BMW M1の型破りなデザインは、1978年当時のBMWにとって、どのような意味がありましたか?そして、今の現代的なBMW車に対してはどうでしょうか?

ファン・ホーイドンク:BMW M1は、最初にして本物の、100パーセントのBMW Mモデルだった。皆が知っているように、BMW Mは最初モータースポーツの会社として始まり、その後、一般車を作ることを考えるようになったんだ。BMW M1はその最初のモデルだった。あれは初めから高性能なクルマとしてデザインされたんだよ。ジウジアーロさんの方がずっとよく知っている話だけど(笑)。

ジウジアーロ:あれは、デザインと構造が重要な変化を迎えている時だった。様々なデザイン的な要求から、量産車は平べったい感じのものが多い頃だったね。BMW M1は当時の特徴を見事に反映している。幅は可能な限り広く、そして非常に直線的で尖ったデザインをしていて。問題は、そのインパクトが、この数十年の変化により損なわれてしまったのか、逆に恩恵を受けたのか。それには、大いに解釈の余地があるね。変化というものは避けられない。そういうものだから。昔は、BMW M1のようなスポーツカーと高性能な量産車の間には大きな違いがあった。今では、その差はずっと小さくなっているね。

ファン・ホーイドンク:ジウジアーロさんのチームがBMW M1のデザインに利用した原理は、シンプルかつ賢明なものだった。クルマは丸くすると、自然と短く見えるようになる。あの尖ったデザインのおかげで、BMW M1はより長く、伸びやかに見えるだけでなく、よりエレガントに見えるんだ。

ファン・ホーイドンクさん、BMWのデザイン・アプローチの特徴は何でしょうか?

ファン・ホーイドンク:BMWで大事なのは、静止しているときでも動いているように見えるクルマをデザインすることなんだ。それから、複雑すぎず、かつ強い個性を持つデザインを生み出すこと。今では、BMWグループは沢山のクルマを作っている。課題は、そのそれぞれに独自の個性を持たせること。それが、私たちが日々取り組んでいることなんだ。でも、とりわけ重要なのは、その目標をできるだけシンプルで、クリーンな方法で達成すること。素晴らしく見せるために、デザインを複雑にする必要はないんだ。

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ジウジアーロさん、BMWデザインのこれまでの発展の中で、特にファン・ホーイドンクさんがBMWグループのデザインを率いるここ数年について、最も感銘を受けた、または驚かされたことは何ですか?

ジウジアーロ:私が思うに、売上のプレッシャーから、メーカーはより攻めた、より多様な形状を生み出すようになっている。私たち二人は、新しいデザインの摸索が過熱しすぎているのではないかと憂慮しているんだ。競争は巨大で、もちろん重要な側面ではあるものの、最近では独自性を見出すだけでは十分でなくなっている。残念ながら、皆、あまりにも多くの細かい点ばかりを追い求めている。私は、それは良いことではないと思う。これは批判ではなく、一つの見方だよ。詰まるところ、私は何よりもまず技術者で、デザイナーではないからね。人々は、これ以上、何をすればいいのか分からなくなっている。部品についての研究は伸び悩んでいるし、新しい細かなデザインの摸索も手に余るようになってきている。しかし、BMWブランドはまだまだ強く、明確で表現力豊かなデザインを持った素晴らしい製品を生み出しているよ。

今、そして未来のクルマのデザインにおいて鍵となる要素は何でしょうか?デザインはさらに複雑になっていくのでしょうか?

ファン・ホーイドンク:そうなっていくと思う。クルマは非常に沢山の部品で構成されているからね。例えば、ヘッドライトを構成する部品は60点、テールライトは40点だ。そのために、設計プロセスは非常に難しいものになっている。だからこそ、私はジウジアーロさんに完全に同意するんだ。クリーンでシンプルなデザイン言語を編み出すことができれば、それは時の試練に耐えるだろう。でも、全般として、沢山の複雑な法律に適合しなければならないため、現代ではただクルマの見た目だけに集中することは難しくなっている。それにもちろん、競争相手も沢山いるしね。それでも、BMWデザインは、強い個性を持つデザイン言語で常に独自の道を進んでいくだろう。

ファン・ホーイドンクさん、近い将来のBMWのデザインについて、特に2025年のノイエ・クラッセのスタートについて、期待すべきものを教えていただけますか?電動化、デジタル化、サステイナビリティの観点で、それぞれのモデルにどのようなものが期待できるのでしょうか?

ファン・ホーイドンク:これからの5年は、技術において非常に大きな変化を経験すると思う。私たちはそれを機会として、BMWのデザインを大きく変えていくつもりだ。私たちのデザインは、より本物で、より現代的で、よりクリーンなものになる。誰もがこの変化を一目で認識するだろう。それでも、それがBMWのクルマだということは必ず分かるよ。

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締めくくりに、少し哲学的な話を。お二人は、クルマのデザインが私たちの暮らしを変えることができる、世界をより良くすることができると考えますか?

ファン・ホーイドンク:私は、私たちのデザインが社会に対して大きな影響力を持っていると確信している。私たちがクルマをデザインするとき、まず目を向けるのは、どうやってサステイナブルかつ責任ある方法で資源を使用するか。そして1台のBMWを製造するために必要なエネルギーを見積もることだ。ただ最終的には、顧客がそのクルマを気に入るかどうかは、デザインによるものが大きいんだ。もし私たちが、自動車メーカーに課された経済的、環境的な課題を克服し、また一方で美しいモノを創り出すことに成功できれば、私たちは情緒的なレベルで顧客の行動に影響を与え、例えば、BMWの電気自動車を運転しようと思わせることができる。これは私たちが持つ重大な責任であり、すべきでないことを人々に説くよりも、社会をより大きく変えることができるんだ。

ジウジアーロ:今大事なのは、コスト、性能、そして美しさ。新しい世代の人たちがクルマの他の機能や特徴に強く魅かれるようになっても、美という要素の重要性は変わらない。これは、商業面、経済面の話だね。法律は、市民の福祉を向上させるように定められる。そしてそれは、世界中で、ファン・ホーイドンクさんたちのチームが取り組まなければならない安全規制となるんだ。すべては調和しなければならない。これは自動車メーカーにとって非常に大きな課題なんだ。購入者たちはそんなことはほとんど知らないけどね。でも、自動車がさらに社会の関心の的になっていくことは、ますます明確になっている。

最後に、仮定の質問をさせてください。もしお二人がチームを組んでBMWをデザインするとしたら…

ファン・ホーイドンク:それは間違いなく、素晴らしく特別なクルマになるだろうね(笑)。

ジウジアーロ:エレガントで、広くて、本物のクルマにね(笑)。

文:バーナバス・ゾーエクス、アート:ヴェレーナ・アイヒンガー、マディタ・オサリバン、写真:アレックス・マジョリ/マグナム・フォトス

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※リンク先は英語です

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