愛車を冬に備えるための12のアドバイス

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バッテリーからスノー・チェーン、不凍液に関することまで、寒い季節を乗り切るための12のアドバイスをご紹介。愛車の冬支度を行う際に知っておきたい情報が満載。

2020/11/30

冬は、ドライバーとクルマの忍耐力が試される季節です。ドアが凍りついて開かなくなったり、バッテリーが上がったり、車内に湿気がこもったり、あるいはウインドーに氷が張り点いてしまうこともあります。しかし、これはまだ運転を始める前の段階のことです。いざ走り出せば、今度は滑りやすい雪道やアイス・バーンと闘わなくてはなりません (➜ スリップ時の危険を回避するための6つの対処法).

冬季に起こりうる問題の多くは、予防策によって回避することができます。BMW正規ディーラーでは、冬到来の前により確かで専門的な車両点検を承っておりますが、ご自身である程度の冬対策をしておきたいという方は、以下のアドバイスを参考にしてください。

雪が降ってからでは手遅れになる場合もありますので、冬の準備は早めに行っておきましょう。

アドバイス1

タイヤは早めに交換を

冬用タイヤは制動距離を大幅に短縮させることで、ウインター・ドライビングの安全性に大きく貢献します (➜ 夏用タイヤと 冬用タイヤの比較). 冬用タイヤには、路面に食いつく深くて広い溝が備わっており、その特殊なトレッドによって、雪道、ぬかるんだ道、凍結路において、夏用タイヤやオールシーズン・タイヤよりも格段に優れたグリップ力を発揮。積雪路においては、夏用タイヤに比べて制動距離が25%*も短くなります。*約95km/hで走行時

あまり知られていないことですが、実は寒い季節には、乾いた路面でも冬用タイヤの方が安全性が高いと言われています。その理由は、冬用タイヤに使用されているラバー・コンパウンドが、低温時でも柔らかさを保っているためです。タイヤは表面が柔らかいほど路面への接着性が高くなり、最大限のトラクションを得られるため、安全性も向上するというわけです。

気温が7℃を下回ると、冬用タイヤは夏用タイヤよりもはるかに優れた性能を発揮します。早めに冬用タイヤを装着しておく理由はここにあります。タイヤ交換は、初雪が降るのを待たずに行いましょう。

冬用タイヤは、冬季の一定期間あるいは道路条件によって、国によっては装着が義務付けられています。
冬用タイヤのトレッドの深さを点検する簡単な方法に、ペニー・テストがあります。:1.「リンカーン記念堂」の絵柄を表にして、ペニー(1セント硬貨)を持ちます。 2.リンカーン記念堂の屋根を下向きにし、硬貨をトレッドの溝に差し込みます。3.タイヤの何カ所かの溝を点検します。特にトレッドの摩耗が早いタイヤ外側の溝は、重点的にチェックしましょう。4.リンカーン記念堂の上部がトレッドで常に隠れるようであれば、トレッドの深さが約5ミリ(上図:6/32")以上残っていることになります。5.そうでない場合は、新しいタイヤの購入をおすすめします。

日本のスタッドレスタイヤの場合は、プラットホーム以上の高さまで溝が残っているか、外観にひびわれや異常がないか、確認する必要があります。ウインタードライブを安全に楽しむには、事前に一度お近くの正規ディーラーまでご相談ください。他国の例では、トレッドの深さに対する米国の法定下限値は約1.6ミリですが、テキサス州などのように約2.4ミリ未満では検査をクリアできない州もあります。また専門家は、冬用タイヤで約4.8ミリ以上、夏用タイヤで約3.2ミリ以上を推奨しています。

米国もカナダも、全国レベルで冬用タイヤを義務づける法令はありませんが、ケベック州では冬用タイヤの装着が必須です。すべてのドライバーは、12月15日から3月15日まで、冬用タイヤを車両の全輪に装着する必要があります。これらのタイヤには、冬季の性能要件を満たしていることを証明するスノーフレーク・マークがサイドウォールに記されていなければなりません。

アドバイス2

スノー・チェーンを携行

いかに高性能な冬用タイヤでも、限界はあります。特に道路が急勾配で、積雪または凍結している場合には注意が必要です。丘陵地帯に住んでいる場合や、スキーなどで山岳地へ行く際には、スノー・チェーンがトランクの中に入っていることを確認してください。BMWでは、モデルによって、金属製チェーンあるいは布製チェーンをご用意しています。

雪が降るほとんどの国や地域でスノー・チェーンに関する法令があり、日本においても降雪時の道路ではチェーン規制が実施されることがあります。

高品質の スノー・チェーン は、雪道および凍結路で優れたトラクションを発揮し、ハンドリングも安定させます。同時にこれらは、脱着もスムーズにできる設計になっています。しかし、急な悪天候などに備え、凍えた指でも容易に装着ができるよう、事前にスノー・チェーンの取り付けと取り外しの方法をマスターしておくことをおすすめします。スノー・チェーンがタイヤに適したサイズであるかどうかも、併せて確認しておいてください (➜ タイヤのアドバイス:タイヤ・サイズの測り方※リンク先は英語です。).

スノー・チェーン及びより簡易なスノーソックスについては、正規ディーラーにお問い合わせください。

スノー・チェーン装着の流れ:1.ハザード・ライトを点灯させます。2.必要に応じて、反射ベスト、手袋、ヘッドランプなどを装備します。3.前輪駆動か後輪駆動かを確認します(四輪駆動車の場合は、取扱説明書をお読みください)。4.タイヤの前にひざまずけるよう、マットなどを敷きます。5.説明書に従ってタイヤ・チェーンを取り付けます。6.50メートルほど走行し、緩みがあれば増し締めをします。
アドバイス3

スキー・ラックおよびルーフ・ボックスを点検

スキー旅行のチェックリストに「スキー&スノーボード・ラックとルーフ・ボックスの点検」を加えてください。それらを取り付けるために必要なものは、説明書も含めてすべて揃っていますか?施錠するキーはありますか?ルーフ・ボックスはスムーズに開閉できますか?ロックやヒンジ部に注油の必要はありませんか?

スキー&スノーボード・ラックやルーフ・ボックスは、かさばる荷物を積載するスペースを確保できる一方で、車両の安全面に影響を及ぼす可能性もあります。これらがしっかりと車両に固定されていなかったり、荷物が適切に積載されていない場合、他車を巻き込む事故につながる恐れがあります。常に安全な状態であることを確認し、不具合を見つけた場合はすぐに新しいものに買い換えることをおすすめします。

アドバイス4

不凍液の充填

冬が到来する前に、必ずこの2つの液体を確認してください:

  • エンジン・クーラント(冷却液)内の不凍液の量が十分であるかどうか点検してください。クーラントが凍結すると、エンジンが損傷する恐れがあります。通常、BMWの正規ディーラー・サービス工場では点検の際に、不凍液の量が十分であるかどうかを確認しています。しかし、お客様がご自身でクーラントに水を足した場合には、不凍液も追加する必要があります。クーラント・リザーバーに十分な不凍液が入っているかどうか知るには、正規ディーラー・サービス工場またはガソリン・スタンドに点検を依頼してください。不凍液は、マイナス25℃まで有効になるよう濃度を調整してください。また、正しい不凍液を使用することも大切です。安全のため、正規ディーラー・サービス工場の不凍液をご使用ください。
  • ウインドー・ウォッシャー液を点検してください。この液体が凍結すると、視界が確保できなくなる恐れがあります。道路に撒かれている凍結防止剤(塩化ナトリウム)がフロントガラス上で乾き、前方が見えなくなることもあります。ワイパーの配管やノズルが凍結しないように、十分な量の不凍液を追加してください。BMWでは、アンチフリーズ ウインドー・ウォッシャー液をご用意しています。
フロントガラスは何度もこすらないようにしてください:1.フロントガラスに解氷剤をスプレーした後、アイス・スクレーパーを使用して、柔らかくなった氷を軽く拭き取ります。2.ワイパーを作動させて、残った氷と水分を取り除きます。3.再び氷が付着しにくくするため、エンジンをオフにする前にウインドー・ウォッシャーでフロントガラスを洗浄します。4.フロントガラスが乾いたら、スノー・カバーを取り付けます。5.翌朝にワイパーが凍り付かないよう、プラスチック・カバーを取り付けます。BMWでは、ウインドー・デアイサーをご用意しています。
アドバイス5

ワイパー・ブレードの交換

ワイパーがフロントガラスに筋や汚れを残したり、作動中に不快な音を立てたりしてはいませんか?これは、ワイパー・ブレード交換のタイミングを知らせるサインです。良好な視界の確保は、冬の運転では特に重要です。フロントガラスに筋汚れが残っていると、対向車のヘッドライトで眩惑されることもあります。 BMWでは、オールシーズンでの走行に安心できるスノー・ブレードをご用意しています。

アドバイス6

フロントガラスの汚れを除去

ワイパー・ブレードを交換してもまだ筋汚れが残る場合は、ガラス・クリーナーを使ってフロントガラス外側の汚れを取り除きます。多くのドライバーが忘れがちなのが、フロントガラスの内側もきれいにしておく必要があると言うことです。埃、指紋、タバコの煙などは特に暗くなってライトの眩しさが増してくると、視界を悪くする汚れの膜を残すことがあります。汚れたフロントガラスは、きれいな状態の時よりも早く曇りやすくなります。

フロントガラスの内側を乾いたスポンジや布で拭こうとしても、逆に汚れを塗りつけるだけで終わってしまいます。フロントガラスの汚れを完全に取り除くには、ガラス・クリーナーと毛羽立ちの少ないマイクロファイバー・クロス(ワッフル布が理想的)を使用します。

フロントガラス内側の汚れを取り除く方法:1.ダッシュボードが濡れないようにタオルなどで保護します。2.ガラス・クリーナーを、ワッフル布に少量吹き付けます。3.ドアを開けて、車両外側から届く範囲のフロントガラスの汚れを取り除きます。4.届かなかった汚れを、車両内側から取り除きます。5.2枚目のワッフル布でフロントガラスを拭き、筋汚れを磨き取ります。6.車両の内側と外側から筋汚れがまだあるかどうか点検し、ある場合には再び磨きます。
アドバイス7

車内の結露対策

視界を悪くするのは、汚れだけではありません。曇ったフロントガラスも危険です。特に冬季は、低い外気温によって室内の湿った空気が結露しウインドーを曇らせます。ウインドーが曇る主な原因は、車内に湿気がこもっているからです。しかし、いくつかの方法によって、車内の快適な温度をキープしながら湿気を防ぐことができます。

  • 室内のエア・フィルターを取扱説明書の推奨に従って交換します(正規ディーラー・サービス工場が点検時に交換します)。汚れたフィルターは、換気と空調作動時の効果を妨げます。
  • ウインドーおよびサン・ルーフ周囲のウェザー・ストリップを点検します。破損があると車内が湿気にさらされる恐れがあります。
  • オール・ウェザー・フロア・マットなどの特別な装備も車内を湿気から守るのに役立ちます。冬季には、履いている靴が雪や水分を車内に持ち込むことも日常的です。しかし、ファブリック製のフロア・マットは水分を吸収するため乾くまでに時間がかかり、長時間湿った状態が続くと不快な臭いを引き起こすこともあります。その点、オール・ウェザー・フロア・マットなら、不浸透性の素材でできているため、水分を拭き取ったり、振り払うだけで簡単に乾かすことができます。 ラゲージ・コンパートメント・マットにもこれと同様の利点があり、耐久性に優れ、素早く乾きます。
  • ワイパー下の排水口およびトランク上部の裏にある排水口は、常にきれいにしておきましょう。木の葉や針葉によって水の排出が妨げられると、この部分に水がたまります。
ウインドーの曇りを取り除く方法:1.エアコンのスイッチを入れる。エアコンには通常、除湿機能が含まれています。2.空調コントロール・パネルにあるウインドー・デフロスター(曇り止め)のスイッチをONに。3.空調コントロールが装備されていない車両では、ベンチレーションの送風を最大にし、エアがフロントガラスに向くよう調整し、外気循環モードにセットします。4.車の拭き上げに使われるセーム皮を使って、窓ガラスの結露を拭き取ります。
アドバイス8

ウェザー・ストリップを保護

欠陥のあるウェザー・ストリップは、湿気を車内に侵入させます。ウインドーやドアのウェザー・ストリップの場合、凍結による破損も少なくはありません。凍り付いたドアを無理に開けると、ウェザー・ストリップに小さな破れが残ってしまうこともあります。

冬本番前にウェザー・ストリップの状態を確認しておかなければならないのはそのためです。ラバー・ケア用の不凍液はドアとウインドーのウェザー・ストリップを凍結から保護し、ラバーを長持ちさせます。

注記:シリコンを含むカー・ケア用品や、ワセリンなどの家庭用品の使用は推奨できません。

アドバイス9

バッテリーを点検/充電する

車載バッテリーの不具合は、路上でのアクシデントを引き起こす原因のひとつです。多くの場合が寒さによる機能低下で、エンジンが始動できなくなります。これを避けるため、冬に備えておきたい幾つかのアドバイスがあります:

  • 車載バッテリーには寿命があり、通常は6年ごとの交換が目安とされています。短い距離を頻繁に走行する場合は、より早めに交換する必要があります。すでに何年も使用しているバッテリーなら、交換することをおすすめします。
  • バッテリーの点検を正規ディーラーのサービス工場に依頼してください。専用機器によって、バッテリーの寿命がどのくらい残っているかを正確に知ることができます。
  • 車両の バッテリー・チャージャーは、家庭用コンセントへの接続が可能です。わずか数時間で、バッテリーを充電することができます。同時にバッテリーの診断も行い、古くなったバッテリーを認識して知らせます。
アドバイス10

ヘッドライトを調整する

冬は暗くなるのが早いため、はっきりと視認すること/視認されることが特に重要になります。多くの車両にはヘッドライトが故障した時に警告する機能が備わっています。うっかり違反切符をもらわないためにも、もちろん安全のためにも、すぐに正規ディーラー・サービス工場で修理してください。

車両に警告機能が備わっていない場合、ヘッドライトの作動状況をご自身で点検する必要があります(下図参照)。しかしこれは、ヘッドライトが正しく調整されているかを確かめるものではありません。ヘッドライトは前方の路面を照射する一方で、対向車のドライバーを不必要に眩惑しないよう、配光を調整する必要があります。ヘッドライトの設定が最適かどうかは、正規ディーラー・サービス工場の専門的なライト・テストで調べることができます。不具合がある場合は、確かな技術を持つスペシャリストが調整を行います。

簡単にライトの作動状況をテストする方法:1. 大きなウインドーの前に車を停め、フロント・ターン・インジケータ、デイタイム・ランニング・ライト、ロービーム、ハイビーム、およびフォグ・ランプが反射しているかを確認します。2.今度は車両をバックで駐車し、リヤのターン・インジケータ、ブレーキ・ランプ、ナンバー・プレート・ランプ、リヤ・フォグ・ライト、およびテールライトが点いているかを、ルーム・ミラーを使用して確認します。
アドバイス11

冬に役立つカー・アクセサリー

三角表示板、救急セット、反射ベストなどの基本アイテムに加え、下記のアクセサリーが冬のドライブで重宝します:

  • フロントガラス・カバーまたはボディ・カバー – フロントガラスやボディを直接雪や氷から保護します。
  • 解氷スプレー(BMW ウインドー・デアイサー) – 素早く氷の層を溶かし、アイス・スクレーパーで取り除きやすくします。
  • アイス・スクレーパー – ドア・ポケットなど取り出しやすい場所に置いておくと便利です。
  • カー・ブラシ – ボディの雪を払う時に使用します。
  • セーム皮または曇り防止効果のある布 – ウインドーの曇りを拭き取ります。運転席側のドア・ポケットに保管しておくと、必要な時にすぐ使えます。
  • ブランケット – 長時間の渋滞に巻き込まれた場合などに備えておくと便利です。
  • 作業用手袋 – スノー・チェーンを取り付ける時や、フロントガラスの除氷をする際に役立ちます。
  • 懐中電灯 – 車両に何か修理が必要になった場合に活躍。
  • けん引用ロープ – 雪の中で動けなくなった自車または他車を引き出すために。
  • 寒冷地用ウインドー・ウォッシャー液(BMW アンチフリーズウインドー・ウォッシャー液) – 必要な時に近くにガソリン・スタンドがなかった場合などに備えて。
  • スノー・スコップおよび携帯用ガソリン・タンク – 豪雪地や人があまり住んでいない寒冷地を走行する場合に。
  • ブースター・ケーブルまたはバッテリー・パック付のエマージェンシー・スターター・キット – あなたのように冬の準備を完璧に行わなかったドライバーを救出する際に役立ちます(アドバイス9を参照)。
アドバイス12

運転スキルを磨く

雪に覆われた山道での発進、アイス・バーンでのハンドリングやブレーキングなど・・・冬はドライバーに特別なスキルを要求します。寒空の下でのアクシデントを避けるためにも、プロによるドライビング教習などを参考にしながら運転技術を磨く時間を取りましょう。

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冬に備えてやるべきことは、すべて完了しましたか?ウインター・ドライブを安全に、安心してお楽しみいただく為に、準備に関してはぜひ正規ディーラー・サービス工場にお問い合わせください。 それならあとは、リラックスして美しい季節の到来を待ちましょう。きらめく雪景色の中をドライブする、、それ以上に美しく豊かな時間があるでしょうか。

イラスト: R. Fresson

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