タイム・マネジメントに役立つ自動運転車

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時は金なりといいますが、実際の価値はいくらでしょうか?自動運転車を持つことによって得られる1時間の価値を、研究者たちが調査しました。その調査結果と、自動運転車により得られる時間を有効に利用するための5つのアドバイスをご紹介します。

2021/4/20

自由に使える時間が1時間あったとしたら、その時間はあなたにとっていくらの価値がありますか?

時間は非常に貴重です。渋滞に巻き込まれてじっとしたまま過ごしたり、駐車場を探し回ったりする無駄な時間をなくしたい、皆さんも考えたことがあることでしょう。では、そんな貴重な時間をお金に換算することはできるのでしょうか?

ドイツのシュツットガルトに拠点を置くフラウンホーファー研究機構労働経済・組織研究所が、この問いについて調べました。この「時間の価値」を調べる調査(英語)では、研究者たちがドイツ、米国、日本で500名に対して次のような質問をしました。自動運転によって自由な時間が1時間増えるとしたら、それには金額にしてどのくらいの価値があると思いますか?そして、増えた時間であなたは何をしますか?結果は、自動運転に関心のある人誰しもにとって興味深い内容でした。

近い将来、渋滞でなかなか進まない高速道路で、望めば、車を自律走行させることができる状況が増えることでしょう。

両手と足をハンドルやペダルから離すことができるようになり、道路状況に注意を払う必要がなくなります。そしてその代わりに、もっと愉しいことに集中することができます。自動運転車は安全性と快適性の向上をもたらす上に、その最大の利点のひとつに、自分の思い通りに時間を過ごす自由があります。

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時間の価値はいくらでしょうか?

調査によって得られた目安は、2,100円(14イギリス・ポンド)*です。これは、各国で調査の対象となった人が、1日のうちで自由に使える時間が1時間増えるとしたら支払う価値があると答えた金額です。最も時間を重んじる結果となったドイツの平均は2,400円(16ポンド)*でした。一方で日本は1時間多く得られるとしたら1,950円(13ポンド)*を支払い、アメリカは1,800円(12ポンド)*を支払うという結果でした。*1イギリス・ポンド=150円で換算。

移動時間を会話、エンターテインメント、生産性向上のために活用できれば、この費用を支払う価値があると答えた人の時間価値は高く、一方の睡眠、飲食、あるいは介護や健康維持といったその他の活動に費やしたいという人の時間価値は低い傾向がありました。

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移動にいくら支払っていますか?

1時間あたり2,400円(16ポンド)*-このドイツの平均時間価値を使用して、車の運転に費やす時間から費用を算出しました。

  • ロサンゼルスは、 世界で最も深刻な交通渋滞(英語)を抱える都市の筆頭に挙げられます。ワースト1位を維持する平均的なロサンゼルス市民は、1年間で102時間つまり約18.8万円(1,258ポンド)*相当を交通渋滞の中で過ごします。これは、ロサンゼルス市民にとって悩ましい記録です。かなうのであれば、喜んでトップの座をニューヨーク市民に譲ることでしょう。
  • ワシントンD.C.の自動車通勤者(英語)は、毎日平均1.5時間近くかけて職場まと自宅を往復します。この米国の首都における通勤者は、勤務日の時間を約2,850円(19ポンド)*と評価しています。およそ250日の勤務日を含む1年間の合計時間価値は約68万円(4,850ポンド)*となります。*1イギリス・ポンド=150円で換算。

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増えた時間を利用するための5つのアドバイス

これらの金額は、時間がいかに貴重であるかだけでなく、自動運転を通じて増える時間の重要性を明確に示すものです。次の議論は、「自動運転車での貴重な時間をどう使うべきか?」です。あなたなら、ワーク・ライフ・バランスを向上させたいですか?それともタイム・マネジメントをより最適化したいですか?効率や効果にとどまらない、快適に、より楽しく過ごすためのヒントになる5つのアドバイスをご紹介します。

  • 他者のために時間を使う:オンラインでボランティア
    ボランティア活動は、他の人のためになるだけではなく、自分自身にとっても有益です。自分の生きがいが与えられ、幸福感が高まります。このことは、中でも OECDが実施した調査(英語)によって証明されています。今や、ボランティアを行うために介護施設に出向いたり、少年サッカーチームのコーチを務めたりする必要はありません。自動運転車に乗って目的地へ向かっている間に、オンラインでボランティアに参加することができます。UNボランティア・ウェブサイト(英語)や アプリ(英語)といった、自分のスキルを使って人助けをすることに興味のある人をつなぐ多数のウェブサイトが存在します。活動の多くは、支援企画のためのプレスリリース案を作成したり、寄付を募るために電子メールを送信したりといった、通勤中に行うことができる作業です。
  • 身体は資本:オンライン診療
    定期的に医師の診察を受けることは重要なことです。多忙を極めているからといって通院しないで済ませるわけにはいきません。そこで、移動中に車の中で診察を受けるのはいかがでしょうか?インターネット接続可能な車両で自動運転走行している間、ビデオチャットで自身の症状について医師と話すこともできます。北欧の数か国、スイス、米国のヘルス・ケア・システムには遠隔医療が固定の機能として備わっています。そのため、そう遠くはない将来、医師の診察を、職場へ向かう途中に自動運転車の中で受けられる日が訪れるかもしれません。
最後の質問です。自動運転により生まれる貴重な時間を使って、あなたは何をするべきでしょう?
  • 行きたい場所へ向かう間に目指す自分になる:勉強に励む
    自分を高めることはそれだけで素晴らしいことです。それを車の中で行うことができれば、もっと素晴らしいと思いませんか。知性を磨くことは、仕事での成功、精神的な活力を得るために欠かせません。自動運転を通じて得られる時間を使って、例えば、新しい言語を学んでみてはいかがでしょうか。また、昨今サービスの充実が加速する、オンライン学習プラットフォームなどで、ITや経営学を学ぶこともできます。大学課程を履修し、プログラミング言語から歴史まで、さまざまな分野を学ぶこともできかもしれません。
  • 今まで運転で気づけなかったことに注意を払う:考えごとやリラックス
    運転に集中することは、すべてのドライバーにとって必須です。しかし、自動運転車両では、走行中により注意深くなることができます。速度や車線変更に集中する必要がないため、自分の考えを整理し、自分と自分の周囲に対して十分に注意を払うことができます。電気モーターの音を聴き、鳥の群れを目で追い、他のドライバーの運転する様子を観察することができます。 レベル4以上の自動運転車に乗っている場合には、望めば目を閉じて自分の体や精神と向き合うことさえもできます。自分と自分の周囲に完全に集中した後は、自動運転が搭載されたBMW車両にすべての制御を任せ、自由にくつろぐことができるのです。
  • ファミリー・カーで家族とピクニック:朝食を食べる
    朝食が1日のうちでもっとも重要な食事か否かは、いまだに議論の的です。いずれにせよ、朝食の時間を大切な家族と過ごすことができれば、1日の始まりが愉しくなることは間違いありません。ドライバーレス・カーで愉しいひとときを過ごすために、家族全員分のおいしいパンやフルーツ、ヨーグルト、紅茶をピクニック用のバスケットに詰め込んで出発しませんか。通学や通勤に時間がかかるとしても、すてきな食事を最愛の家族と味わえるのであれば、苦にはならないのではないでしょうか。


人助けや自分の健康と幸福、スキルアップに専念する時間を持ち、家族と過ごす時間を増やすことができるとしたら、自動運転車両を所有するこれ以上の理由は要らないでしょう。

illustrations: Señor Salme