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自動運転技術への挑戦。

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自動運転やデジタル化などによって、モビリティはいま新たな時代を迎えようとしています。部分的な自動運転(レベル2)はすでに現実化されており、一定条件下での完全自動運転を実現する(レベル3)量産モデルの開発も加速化しています。これによって近い将来、交通渋滞のストレスをモバイル・オフィスやリビングで過ごすような有意義な時間に変えることが可能になるでしょう。初心者ドライバーが経験を重ねるほど安全運転ができるようになるのと同様に、自動運転車も走るほどにシステム自体が学習を重ね、より高度なサポートが可能になります。未来のモビリティ・システムを開発する上で重要な鍵を握るのは、センサー技術、計算能力、人工知能です。これらを駆使することで、自動運転がどのように発展していくのかを探りましょう。

2020/4/2

自動運転車の学習? 子供の学びと同様です。

お子様に付き添って、幼稚園や小学校に行ったことはありますか?その際、あなたは、交通安全のルールについて彼らにわかりやすく説明しながら歩くことでしょう。例えば、信号機の意味や横断歩道の渡り方はもちろん、自転車や自動車、その他の障害物が予測できない方向から近づいて来る可能性があることも。彼らはすぐに学習し、信号の前でも適切な反応ができるようになります。そして大人は、そんな彼らの行動を見守りながら、少しずつ自立を促すよう心がけていく必要があります。毎日のように繰り返すことで、彼らは道路を横断する際に接近してくるクルマとの距離や速さを本能的に理解し始め、やがてあなたの付き添いなしでも、一人で通学することができるようになります。

BMWGroupが2004年から手がけている自動運転技術の開発も、これと同様のプロセスによって推し進められてきました。

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幼い子供たちは身長の低さや狭い視野そして経験の少なさによって、路上でも多くのリスクに直面することになります。特に狭い道や交通量の多い道路では、クルマや自転車が急接近してくる危険性を常に意識して行動しなければなりません。そして彼らと同様に、自動運転車も実際の道路状況下で多くを学ぶ必要があります。テスト車両には高度なセンサー技術を搭載し、そこで検知された情報をもとに、人工知能と学習機能が路上の車や歩行者、障害物にどのように反応すべきかを判断します。自動運転車は、こうして実際の路上で得た膨大なデータを蓄積することで、その性能をより確かなものにしていくのです。

自動運転車は継続的かつ注意深く周囲の状況を検知し、建物や緑地、人々など広範囲な環境をデータとして収集します。車両が物事を認識する基本システムには複数のカメラが含まれ、交通標識や信号、その他の道路状況を検出します。超音波センサーは車両と対象物との距離を測定し、レーダー・センサーは近づいてくる対象の速度を検出します。さらにレーザースキャナは、収集した画像から周辺環境の3Dイメージを作成します。

LEVEL 2
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LEVEL 3
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子供と同様に、自動運転車も実際の路上で多くを学ぶ必要があります。

HDマップは、前方の交通状況をいち早く的確に把握できるよう情報を提供することで、安全性にも大きく寄与します。センサーからのリアルタイム・データとマッピング・データによって、車両の現在地を画面の地図に表示。車載コンピュータは、様々なシステムからの情報を処理し、目的地までの最適なルートを割り出します。また、これらの膨大かつ正確なデータによって、渋滞状況を予測することも可能です。

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走行距離?いいえ、性能の高さが重要です。

自動運転車をいかなる道路状況でも安全に走行させるためには、何百万マイルもの走行テストとその蓄積データが必要となります。しかし、重要なのはテスト走行の距離の長さではありません。他の多くの分野と同様に、私たちが追求すべきことは、誰もがどんな条件下でもより安全に走行することができる、性能の高さなのです。自動運転技術の開発においては、夜間走行や、雨、雪などの悪天候下での走行、他の車両や歩行者の予測できない挙動に対してのより高度な対応が最終的な課題となります。

 

こうした複雑な状況への迅速な対応には、高度に開発された人工知能システムが不可欠です。そのため、路上以外でのシミュレーションも、開発プロセスにおいて重要な役割を果たします。テスト車両による実際の路上走行では、必要なデータのすべてを収集することはできないため、総テスト走行距離の95%は仮想的にシミュレートされた状況でのテスト運転が行われます。特定のシステムがいかなる条件下でも確実に機能するように、あらゆるシチュエーションを想定し、テストと検証が繰り返されるのです。それは、子供が初めてひとりで通学する際のチャレンジと同じです。あらかじめ必要な知識を得ることによって、子供も自動運転車も、独自のスキルを構築することができるようになるのです。そして近い将来、自動運転車の実用化は、さまざまな障害を持つドライバーにも新しいモビリティの未来を拓くことになるでしょう。

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自動運転車開発の新拠点:ウンターシュライスハイムの自動運転キャンパス。

自動車メーカーの未来を標榜:テクノロジー企業への転換。

BMWは、自動運転車の未来を成功へ導くもう一つの可能性を切り拓こうとしています。これは、ユーザーだけでなくエンジニアにとっても大きな意味があります。従来の企業構造から、イノベーションや新たなビジネスモデルの構築を追求する(or スタートアップの精神を持った)テクノロジー企業への転換を標榜し、BMW Groupは2018年4月にミュンヘン近郊のウンターシュライスハイムに自動運転キャンパスをオープン。ここでは、あらゆる分野のエキスパートが集まり、モビリティの未来へ向けた研究と開発を行っています。

データに基づく開発: 総テスト走行距離の95%が仮想運転
ウンターシュライスハイムBMW自動運転キャンパスのインフォグラフィック、自動運転車の研究開発センター、自動運転車ウンターシュライスハイムBMW自動運転キャンパスのインフォグラフィック、自動運転車の研究開発センター、自動運転車
(20万TBのデータ)このテストによって蓄積されるデータは、およそ20万TB。仮にこのデータをDVDに格納して積み上げたとすれば、その高さは310マイル以上になるという計算です。(24,000万kmもの走行テスト)車両に搭載されるシステムは、24,000万kmもの走行テストをクリアして初めて、量産モデルへの採用が可能になります。ちなみに、地球から国際宇宙ステーションまでの距離は、約250マイルです。(2万3,000平方メートルの敷地面積)こうしたテストなどが行われるBMWの自動運転キャンパスは、2万3,000平方メートルという敷地面積を誇ります。(1,800人ものエンジニア)シドニーのオペラハウスよりも広大なこのエリアで、1,800人ものエンジニアたちが最先端のドライバー支援システムと、完全および部分自動運転の開発を進めています。

2万3,000平方メートルものキャンパスには、モビリティを開発するための理想的な環境が整っています。ここでは世界中から集められた1,800人のエキスパートたちが、それぞれの分野で小規模なアジャイル・チームを編成し、自動運転車の開発を推し進めています。従来のチーム・リーダーやプロジェクト・マネージャーという役割は過去のもので、その代わりとなるプロダクト・オーナーが製品やコンポーネントに必要なあらゆる機能を定義します。これに基づき、数学者や開発者、エンジニアで構成された数々のチームが、実装へ向けてそれぞれに開発を行ってゆくのです。この新たなマネジメントは、コミュニケーションの促進、透過性の向上、意思決定パスの短縮化など多くの利点をもたらしています。すべてのメンバーは、高度なスキルと専門知識を備えています。14日間のプロセスではチームは最新の実用例に対して共同作業を行いますが、キャンパスならではのフラットな環境がアジャイル(機敏さ)を高め、あらゆる課題の早期解決にも寄与しています。

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このキャンパスはテスト、プログラミング、シミュレーションの技術を繋ぐハブ的な役割を果たしています。自動運転車の量産化を実現するためには、約24,000万kmものテスト走行距離のほとんどを仮想運転でカバーする必要があり、PB単位の膨大なデータが毎日のように収集されています。キャンパスでは、専門家がデータを分析し、その結果を直接コーディングしたり、あるいはソフトウェア開発者が、書き上げたばかりのコードをそばにある車両ですぐにテストすることも可能です。

自動運転車の開発は、私たちの移動手段が馬から車に変わった時と同様に、人々の暮らしに劇的な変化をもたらすことでしょう。あなたが自動運転車に望むことは何ですか?早く目的地に着いたり、あるいはのんびりとドライブを楽しむことでしょうか?モバイル・オフィスにしたり、エンターテインメントを愉しんだり、ホテルのように寛いだりできる空間でしょうか?そのどの夢も叶えられる日が、まもなく訪れようとしています。

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