

安定感や高い静粛性による、
X1の快適な室内空間。
X1の運転席に座った瞬間、「楽しい運転になりそうだな」と感じました。実際に走ってみると、重心が低く安定感があり、ハンドリングも小気味よく、快適そのものでした。視界も広くていいですね。それに、ディーゼル車と思えないぐらい静かなのも驚きでした。
僕は、車を買うときに室内空間の快適さを重視しているんですが、その点でも満点だったと思います。細かいところだと、レザーのステッチがいいですね。ちょっとした趣を感じられる部位が、機能性の中に溶け込んでいて、あたたかみを感じることができました。


パフォーマンス完成の瞬間に感じる、
“駆けぬける歓び”。
僕は、ライブパフォーマンスをしながらお菓子を作ることがあるんですが、その時は、まさに僕が“駆けぬける歓び”を感じる瞬間ですね。お菓子と向き合って、その時の様々な感情を爆発させつつ、手先で繊細に造形をしていく。これは魂を込めるような作業なんです。だから、完成した時には精神的にもぐったりしています。
お菓子が完成すると、固唾を飲んで見守っていたお客さんは、緊張から開放され大喜びしてくださいますし、感動もしてくださいます。その時、僕はできるだけすぐに食べていただくようにしています。みなさん、写真を撮りたがりますし、「もったいない」とおっしゃいます。ですが、いま、誕生したばかりのみずみずしい存在が消えてなくなる儚さを感じていただくところまでが、僕はパフォーマンスの一環だと思っているんです。心の緩急と空間を五感でフルに感じながら、お菓子を楽しんでいただきたいと思っています。それができた時は、「駆けぬけた!」って感じですね。


目まぐるしい日常にこそたいせつな、
フラットな精神状態。
いまは、横須賀、大阪、上海に拠点があり、そこをめぐる生活をしています。日々、目まぐるしく、色々なことが起こるので、1日たりとも同じ日はありません。そんななかで僕がたいせつにしていることは、“自分をフラットな状態に戻すこと”です。
目の前の仕事に忙殺されていたり、先入観や経験から来る先読みがあると、視野が狭くなりがちです。そうすると、新しい情報や新しい経験をする機会を見逃してしまうことがあります。これは創作をするうえでプラスになりません。知らない情報や未体験のことを拒絶することなく素直に受け入れるためには、一度、精神的にフラットな状態にすることがたいせつだと考えています。


逆風を逆手に突き進めた、
伝統からの逸脱。
「菓道家」として活動をはじめた頃は、まさに逆風でした。まず、和菓子の協会からこっぴどく怒られました。色んなところで否定されるので、少しだけ迷いが生じた瞬間があったんですが、そんな時、とある大先輩がこっそり耳打ちしてくれたんです。「出すぎちゃえ」と。『出る杭は打たれる』と言いますが、「出すぎた杭は打たれないぞ。ぶっ壊しちゃえ」って。これは僕的には、すごく大きな後押しでした。
正直、伝統から逸脱することは怖かったです。でも、出すぎた先に何があるのか、という好奇心が勝りました。経験を積んだいまは、今度は僕が若い世代の背中を押す番だなと思っています。


次の世代に伝えていきたい、
和菓子の可能性。
僕は自分のことを“和菓子業界のダースベーダー”と称しているんですが、実は、和菓子業界内に競争が起こることを願っています。いまの業界も悪くないとは思いますが、今後、さらなる発展を遂げるためには、新しい感性を取り入れ、切磋琢磨する必要があると考えています。
そのために、僕はこれからも“ひとつの方向性”を提案し続けたいと思っています。そんな僕の背中を見て、次の世代には、もっとやんちゃな職人たちが増えたらおもしろいですね。和菓子には、まだまだたくさんの可能性が秘められていますから。


プロフィール
菓道家・三堀純一さん
横須賀市の老舗和菓子店の三代目として幼少期より和菓子技術を学ぶ。現代における和菓子の在り方、そして地域の和菓子店の在り方に疑問を抱き、2016年に「菓道家」を名乗り、独自の流派「菓道一菓流」の開祖となる。洗練された所作から生み出される芸術的な和菓子は、海外でも高い評価を得ている。
2020年には比叡山延暦寺を舞台に、音楽に合わせて作品を作り上げるなど、和菓子作りをパフォーマンスに昇華。和菓子が持つ芸術的価値を後世に伝えるべく、常に新たな可能性に挑戦し続けている。
今回訪れた場所
いづみや衣笠本店
住所:神奈川県横須賀市衣笠栄町1-70
URL:https://wagashi-izumiya.co.jp/
/菓道家・三堀純一
『Go NEXT ―未来へ駆けぬける―』【TBS】
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