

見た目以上に広くて楽しい、
330e M Sport 。
仕事は、草木染めという非常にアナログなことをやっていますが、実はパソコンとかカメラとかガジェットやギミックがあるマシンが大好きなんです。エンジンはどんな仕組みになってるのかなとか、めちゃくちゃ気になりますね。
今回試乗した330e M Sportは一見コンパクトなセダンですけど、実際乗ってみると車内は広く感じました。スポーツモデルだからか、走るとモーターの振動を感じるし、ブレーキもキュッとしていて、シートもコックピットみたいで、運転していてとても楽しい車でした。


色々な初めてに出会える、
クルマがくれる楽しい時間。
車は、公私ともによく使います。地元では生活必需品ですし、仕事でも素材を運ぶ時に絶対使います。草木染めの素材って、実は知り合いの方から譲ってもらうことも多くて、園芸屋さんや地方の方から、「いま、伐採した植物あるから良ければいる?」といった感じで連絡をいただいて、それで鮮度が落ちないうちに自分で取りに行くということが日常的にあるんです。直接、面識がない知り合いの知り合いの方に素材を譲ってもらうこともあって、そういう時は、知らない土地で、初めての人と触れ合って、植物と出会って、という“初めて尽くし”になるんですが、行きは期待感で、帰りは創作意欲でワクワクしながら車を運転しています。とても楽しい時間です。


クリエイターとして忘れてはならない、
環境への配慮。
最近、SDGsの意識が高まっていますが、僕の仕事は健全な地球環境があって成立する仕事なので、自然に対する敬意と持続可能性を高める意識は絶対に忘れてはいけないと思っています。草木染めは、リサイクルで作品を作ることができるエコなクリエイティブでもあるんです。
例えば、結婚式の装花などは普通使い回しができないと思いますが、それを素材にすることはできるんです。思い出を色に変えて残すことができる。もっと身近な例で言うと、コーヒーの出がらしを使った染色方法もあります。皆さんが思っているよりも、世界は染められるものであふれているんです。植物の数だけ色がありますから。プロダクトとしての快適さを追求しつつ、クリエイターとして自分ならではの色探しもしつつ、環境問題も啓発することができる、それが草木染めなんです。


パイオニアとして見つけたい、
納得のいく自分の色。
色の世界にもパイオニアがあって、最初にその色を見つけた人や定着させた人の名前が色に付くことがあります。例えば、宮本武蔵でもおなじみの吉岡憲法が定着させた「憲法黒」や歌舞伎役者・市川團十郎が愛した「團十郎茶」などがありますが、本当に憧れます。もし、これから先、自分が最高に納得のいく色を見つけることができて、それが皆さんに愛されて、いつか“小室の色”として定着したら、染色家としてはこの上ない幸せですね。


つながりをたいせつにし、
築いてきた絆。
僕がたいせつにしてるのは、「人とのつながり」です。僕の仕事は、多くの方々に支えられて成立しています。例えば、染料のもとになる植物を育ててくれる方、善意で植物を提供してくださる方や、糸に関わる人を“糸へん”って言うんですが、生地を織ってくれる人、縫ってくれる人といった“糸へん”の仲間たちまで、誰が欠けても草木染めは完成しません。染め物を通して、たくさんの方との絆を作ることができて、本当にありがたい限りですね。


プロフィール
染色家・小室真以人さん
1983年福岡生まれ。福岡県朝倉市秋月にある実家の染色工房で草木染めに触れる。東京藝術大学美術学部工芸科で染織を専攻。伝統技法を学ぶ傍ら、革の草木染めなど新しい技術表現を模索。
2012年東京都台東区蔵前にアトリエショップをオープン。現在は東京と福岡を拠点に、伝統技法の研究とワークショップを開いて、草木染めの普及に尽力している。天然素材とメイドインジャパンをコンプセプトに生み出される草木染めの作品は、海外からも注目され人気が高い。
今回訪れた場所
株式会社マイトデザインワークス(アトリエ)
住所:東京都台東区蔵前 4-14-12 1F
URL:http://www.maitokomuro.com/
MAITO DESIGN WORKS(ショップ)
住所:東京都台東区蔵前4-20-12 クラマエビル1F
国際ファッションセンター
住所: 東京都墨田区横網1-6-1
URL:https://www.tokyo-kfc.co.jp/
/染色家・小室真以人さん
『Go NEXT ―未来へ駆けぬける―』【TBS】
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