緊張をほぐしてくれる、
X2 xDrive20dの包容力。
「なんでこんなにかっこいいんだろう」というのが正直な第一印象でした。デザインもですが、色がすごく素敵だなと思いました。普通のオレンジとは違うけれど、目立ちすぎず、でもしっかりと主張していて、「サンセットオレンジ」という色だと聞いて、海外の夕陽がありありと脳裏に浮かびました。このX2 xDrive20dで夕暮れ時の海岸線を走ったら気持ちいいでしょうね。
実は、輸入車を運転するのは初めてだったので、最初は少し緊張していたんですが、車全体が僕の運転をアシストするように包み込んでくれたので、とても快適に試乗をすることができました。アウェイ感が全然なかったんです。まるで、初めて演奏するホールなのに、やり慣れた場所に近い感覚で演奏できた時のような感じに似てました。たまにあるんですよね、そういう会場。本当に不思議な感覚でした。
クオリティの高さに驚いた、
X2 xDrive20dの音響。
なかでも最初に安心感を与えてくれたのが「ハンドル」ですね。ハンドルの触り心地がすごく良くて、それだけで「間違いなくいい車だ」と感覚的に理解できたんだと思います。実は、チェロも似たようなところがあって、いいチェロや名器とされる逸品は、触った瞬間に「これは何かが違う」と感じるんですが、それに近い感覚だったかもしれません。「楽しい時間が始まる」というワクワク感が手から伝わってきたんです。
運転は快適そのもので安定感も抜群でした。やはり、演奏家としては、音響も重要なので、チェロの名曲を思いっきり聴かせていただきました。ハイドンの「チェロ協奏曲」を流したんですが、冒頭のオーケストラからすごい低音も充実していて素晴らしかったですね。以前、BMWオーナーの、ピアニストの反田恭平くんも言っていたんですが、BMWの車内がまるで小さなホールにいるような、音に全身を包まれるような、これ以上ないくらいの音環境でした。車の中でこれほどまでクオリティが高い音を聴けるなんて夢にも思いませんでしたし、本当にすごい車だと思いました。


ハイパフォーマンスに大切な、
見えないプロセス 。
僕が音楽家としてクオリティを高めるために気をつけていることは、練習はもちろんですが、奏者としての自分の状態をベストにするための準備に一番時間をかけています。同じくらい大事なのが、曲の作られた背景や歴史、作曲家の人生や生き様への理解なのですが、こちらも自分で勉強するだけじゃなく、他の人の意見や解釈を聞いたりして、曲の持つ世界観をより深く理解しようとしています。コンサートに至るまでに、そうした様々なプロセスがあってはじめて、自分の思う最高のパフォーマンスが発揮できると思います。見えない部分が大事なのは、車も演奏家も同じですね。


未来への期待感高まる、
“駆けぬける歓び” 。
これまでの音楽人生もとても充実していましたが、JNO(Japan National Orchestra)が始動してからは、より一層“駆けぬける歓び”を感じるようになったかもしれません。同世代の若い才能が集まって、新しい音楽を表現しようとしているので、コンサートの準備から熱気に包まれていますし、きっと、これから5年、10年と駆けぬけていくんだろうなと思うと、未来に期待せずにはいられません。
僕たちは、心から音楽を愛しているので、これから個人としてもJNOとしても活動をしていくなかで、音楽を愛する仲間を増やしていけたらいいなと思ってます。これから30代になった時、いまの僕たちみたいな20代がたくさんいたら嬉しいですし、もっと下の世代も活気づいてくれたら最高だと思います。そうやって熱意を持った若い演奏者が増えることで、これまで音楽を聴かなかった人が音楽を聴くようになってくれたり、コンサートに行ったことがなかった人が足を運ぶようになってくれたら、とても嬉しいですね。日本中で、音楽の素晴らしさや歓び、一体感を感じることができる機会が、もっともっと増えればいいなと思っています。
ドライブにも通ずる、
“ポジティブになる歓び” 。
僕が歓びを感じる瞬間は、ランニングです。週に2、3回、1回に5キロぐらい走っているんですが、とてもいい気分転換になってます。いつも音楽を聴きながら走っているんですが、曲を聴きながら走っていると、ちょっとしたアイディアが浮かんできたりすることもあって、いまでは欠かせない時間になりました。ツアーで各地を転々としている時も、ランニングシューズは欠かせないですね。溜まった疲れを発散することもできますし、知らない土地を走るとインスピレーションをかきたてられるので、それも楽しみのひとつではあります。走るとポジティブな気持ちなれるのは、ランニングもドライブも近いかもしれませんね。


プロフィール
チェリスト・水野優也さん
6歳からチェロを始める。桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)を首席卒業。特待生として桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマ・コース修了。現在、ハンガリー国立リスト・フェレンツ音楽大学にて研鑽を積んでいる。
日本最高峰の音楽コンクールのチェロ部門(第89回 日本音楽コンクール)で優勝を果たし、全受賞者の中で最も印象的な演奏をした奏者に与えられる増沢賞をはじめ、4賞を獲得。反田恭平with Japan National Orchestra のメンバーとしても活躍。
近年は、幅広い音楽のレパートリーに挑戦し、バロックから現代までの作品、無伴奏曲、小品、ソナタ、協奏曲、弦楽四重奏、ピアノ三重奏などの室内楽作品にも取り組んでいる。
今回訪れた場所
マリーコンツェルト
住所:東京都板橋区中板橋18-11
https://malykoncert.com/
HOXTON STUDIO
住所:東京都世田谷区野沢3-22-15
https://hoxton.jp/studio/garage
チェリスト/水野優也さん
『Go NEXT ―未来へ駆けぬける―』【TBS】
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